令和8年2月26日、平荘町小畑に位置する県道65号(神戸加古川姫路線)において、路面に亀裂が確認されました。
現場は赤坂上池の堤防上に整備された道路であり、安全確保のため直ちに通行規制と迂回誘導が実施されました。
その後の調査で、ため池沿い約150メートルの区間において、歩道・車道の一部約70メートルが大規模に崩落していることが確認されました。
現場の特徴
今回崩落した道路は橋ではなく、ため池の堤防そのものを利用して整備された道路です。
そのため、
- 地盤の状態
- 池の水位
- 排水施設の機能
などの影響を受けやすい構造となっています。
原因として考えられていること
樋門が長期間使用されていなかった
ため池には余水吐(余水バケ)は設置されていましたが、樋門については約60年間使用されておらず、開閉機能も失われていました。
かいぼりが実施されていなかった
池の「かいぼり(池干し)」も長期間実施されておらず、池底の土壌環境が悪化していたことが確認されています。
地盤の劣化
こうした管理上の課題により、
- 池底土壌の悪化
- 堤防地盤の弱体化
- 排水機能の低下
が進行し、今回の崩落につながった可能性が指摘されています。
5月6日時点の状況
現場では、
- 上池から下池への排水
- セメント(六価クロムを含まない材料)による地盤改良
- 土のうによる法面保護
- 盛土工事
が進められました。
当時は5月末頃の仮設道路完成を目標として工事が進められていました。
6月2日時点の状況
現在は仮設復旧工事の段階を終え、本復旧工事に向けて設計コンサルタントとの調整が進められています。
兵庫県によると、
- 令和8年末頃 工事業者と契約
- 令和9年度 本復旧工事実施
- 令和10年3月末 本復旧完了予定
との見通しが示されています。
完全復旧までにはなお時間を要する見込みです。
市内には同様の構造を持つ道路も
今回の崩落を受け、同様の構造を持つ道路についても点検が重要となります。
組立歩道を有する県道
- 県道383号(八幡別府線)今池周辺(野口町北野) 約48m+10.5m
- 県道515号(小原宝殿停車場線)(志方町志方) 約97m
- 県道65号(神戸加古川姫路線)赤坂上池(平荘町小畑) 約150m
- 県道65号(神戸加古川姫路線)大池周辺(志方町原) 約126m
- 県道79号(高砂加古川加西線)西川沿い(東神吉町升田) 約267m
ため池を横断する堤防道路(県道)
- 県道43号(高砂北条線)大池(西神吉町宮前)
- 県道65号(神戸加古川姫路線)赤坂上池(平荘町小畑)
市道
- 志方町大澤(新池横断道路)
- 西神吉町西村
- 平荘町内
今回の事案から見える課題
今回の崩落は、
- ため池管理の長期的な未整備
- 排水機能の不全
- 地盤の劣化
などが複合的に影響した可能性があります。
今後は、
- 樋門など排水施設の定期点検
- ため池の適切な維持管理
- かいぼりの実施状況確認
- 堤防道路の総点検
- 組立歩道の安全点検
を進めることが重要です。
おわりに
今回の崩落は、道路だけでなく、ため池管理や農業インフラの維持管理の重要性を改めて示した事例となりました。
市民の安全を守るためには、復旧工事を着実に進めるとともに、同様の構造を持つ道路やため池について予防保全を進めていくことが必要です。
なお、兵庫県公式Instagramではドローンによる空撮映像が公開されており、崩落状況や復旧工事の様子を確認することができます。現場の規模感がよく分かる内容となっています。




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