加古川市では、不登校児童生徒への支援や発達特性に応じた特別支援教育の充実に向け、多様な学びの場の整備を進めています。
■ フリースクールの活用
近年、不登校支援の選択肢としてフリースクールの活用が進んでいます。
市内には現在約10か所のフリースクールが存在し、主な利用施設として、
- こどりーむ
- FS播磨西高等学院
- トライ式高等学院
- Gakken高等学院
- 並木学院高等学校
などがあります。
利用料は概ね月額1万円程度で、県と市が折半する形で上限月額1万円の授業料補助制度があります。
なお、交通費助成制度は未整備ですが、在籍校校長の証明により実習用通学定期券の利用が可能です。
■ 不登校児童生徒数の現状
文部科学省定義による令和7年度末時点の不登校児童生徒数は、
- 小学生:249人
- 中学生:461人
となっており、支援体制のさらなる充実が求められています。
■ わかば教室・サテライト教室の整備
加古川市では、不登校支援教室として**「わかば教室」**を設置しています。
さらに、令和4年度以降はサテライト教室を順次拡充しており、
- 少年自然の家
- 加古川北公民館
- 尾上公民館
- 平岡公民館
- 加古川西公民館(令和6年度追加)
など、市内各地域で利用しやすい体制を整えています。
■ 校内サポートルームの設置
学校内での支援体制として、サポートルームの整備も進んでいます。
- 中学校:11校すべて設置済
- 小学校:21校設置済
- 義務教育学校:1校設置済
未整備校は、
- 平岡小学校
- 東神吉小学校
- 西神吉小学校
- 両荘みらい学園前期課程
となっています。
サポートルームにはメンタルサポーター(不登校支援員)が配置され、教室に入りづらい児童生徒に安心できる居場所を提供しています。
■ 通級による指導(多様な学習支援)
通常学級と特別支援学級の中間的支援として、通級による指導が実施されています。
対象となるのは、
- 学習障害(LD)
- 読む・聞くことに困難がある児童
- 集団生活への不適応
- 一斉指導への困難
などです。
主な支援内容
- ひらがなカードを活用した言語トレーニング
- ソーシャルスキルトレーニング
- 自立活動(週1~2時間)
現在、各小学校で約1割程度の児童が利用しており、ニーズの高さがうかがえます。
■ 特別支援教育体制
加古川市では、
- 自閉症・情緒障害・知的障害対応:市内29校
- 言語障害対応:尾上小学校・野口南小学校
- 難聴対応:未整備
となっています。
特に難聴支援については、ロジャーマイク活用など高度な専門技術が必要であり、今後の整備が課題です。
■ 現状の課題
- 通級指導対応校の地域差
- 保護者送迎負担
- 言語指導(ことばの教室)不足
- 難聴支援未整備
- フリースクール交通費支援不足
これらの課題に対し、巡回教員配置など改善策が進められています。
■ まとめ
加古川市では、
- フリースクール支援
- わかば教室
- サテライト教室
- 校内サポートルーム
- 通級指導
- 特別支援教育
を組み合わせながら、すべての子どもが自分に合った学びの場を得られる教育環境整備を進めています。
今後も、不登校支援と特別支援教育のさらなる充実を図り、多様性を尊重した教育体制の強化が求められます。

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